投稿日:2020年9月7日 | 最終更新日:2023年12月1日

歯の構造について

 「歯の神経を取ります」とはどのような事でしょう。
歯のどこに神経があり、どのような役目なのでしょうか?
まず、それを知るためには歯の解剖学的構造を知る必要があります。歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄となっています。歯根の外側には歯根膜があり、歯と周りの骨をつないでいます。歯の神経は歯髄の中にあります。歯髄には神経以外にも血管なども通っており血液、色々な細胞(免疫細胞など)が通っています。歯は固くて血液などは流れていない感じがしますが、中に血液が流れています。

歯の神経を抜く治療とは? 3つのポイント

歯の神経を抜く治療

『歯の神経を抜く』というのは、歯髄すべて、つまり歯の神経、血管、細胞などすべてを取り除くことです。多くの場合、むし歯が深くなって痛み出して神経を抜く事になります。(MTA療法で出来るだけ神経を抜かないようにしましょう)

歯の神経を抜く治療

歯の神経、血管、細胞などを取ると、歯の中では免疫応答がなくなります。免疫力が無くなった歯の内側は、そのままでは細菌が繁殖してしまいます。細菌の繁殖を防ぐために、歯の内側を色々な器具を使いキレイにして、次に細菌が繁殖しないように緊密に詰めていきます。マイクロスコープを使用して出来るだけ見える条件を整えることが成功率を大きく引き上げます。

歯の神経を抜く治療とは? 3つのポイント

歯の根は様々な形態があります

この複雑さが歯の根の治療を困難にしている理由の一つです。

 歯髄(神経、血管、細胞など)が残っていれば、自己免疫力により細菌は繁殖しにくくなっており、このような処置(根管治療)は必要ありません。
 しかし、むし歯が深くまで進行していたり、歯髄が細くなって弱くなっていたりすると歯髄をとる必要が出てきます。歯の状態によって神経を残せるか、取り除かなければならないかは変わってきます。

 

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